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怖~い改正税法
改正法の税務問題の肝
ごく一部ですが見渡せます。
改正相続法 税法が怖い |
本当は怖い改正相続法
知っていますか、こんな課税リスク
配偶者が配偶者居住権を買い取ってくれというのを断りました。しばらくすると、「要らないから家は返す」という書面が来ました。 |
危険! 対応によっては
建物所有者に贈与税が課税されるかも。
居住建物所有者(相続人ら)がその建物に配偶者居住権を持っている被相続人の配偶者から持ち掛けられているケースです。
え~! こっちに贈与税がかかるの?
通達がそうなっているのです。
新設(令和元年7月)通達です。
相続税法基本通達9-13の2【配偶者居住権が合意等により消滅した場合の通達】
もっとも、必ずそうなるとは考えていません。場合によると思います。
所有者が承諾していないのに配偶者が居住建物を増改築していました。法律の規定(民法1032④)にしたがって是正勧告をしたうえ、応じないので配偶者居住権を消滅させる意思表示をしたのですが。 |
これも贈与と扱われます。
まさか! こんな配偶者に用法違反がある場合まで。
やっぱり通達はそうなっています。
納得できません。
ごもっとも。でも、通達にも理屈はあるのです。確認しておく必要があります。
配偶者の方は大丈夫ですね。
贈与になる場合は大丈夫です。しかし、対価をもらった場合は別です。
対価って…
配偶者居住権は譲渡禁止なのに。
消滅することについて対価をもらった場合です。対価は譲渡収入になります。
譲渡できないのに譲渡所得の収入?
そういう法律が制定される予定です。
わずかの金額でも貰えば譲渡収入?
消滅の対価でなければ贈与
少額の対価でも、譲渡収入になります。
建物所有者の方は?
相当な対価の額との差額が贈与されたことになります。やっぱり贈与です。
ややこしい! 配偶者が要らないというのだから、居住建物を取り壊したら税金問題は生じないですね? |
配偶者の了解を得て取り壊したのなら贈与税を課税されます。了解なしに壊せば不法行為・犯罪です。
建物滅失による配偶者居住権の消滅は例外ではないの? 相基通9-12の2(注)
「了解を得て」というのは、放棄をしてもらってというのと同じです。
「いらない」と言ってるのだから、黙って取り壊してしまったら? |
放棄したと証明できなければ、配偶者居住権侵害の不法行為になります。
利益を得ますから不当利得になります。
特別寄与料も難問がいっぱい。 |
特別寄与者といっても、嫁が特別寄与料の請求を相続人の方々にするのは勇気がいります。 |
相続から6か月以内に請求しないと権利を失うおそれがあります。
民法1050条2項但書き
やっと少し落ち着いたかなという頃に、嫁の立場でそんな請求なんて、とてもできません。
わかります。
弁護士がしてあげるべきですね。でないと、せっかくの制度が生きません。
代理人が請求する際は、やはり内容証明郵便がよいでしょう。礼を失さないのはもちろんですが、各相続人の相続税額にもかかわることを付言するのもよいかもしれません。 |
相続人としては、相続税の申告前に特別寄与料を決めた方がよいのですか?
申告前に特別寄与料の額が確定したのなら、負担額を控除して相続税を計算できます。
請求して、特別寄与料を支払ってもらえることになっても、義母や義兄らはともかく、まさか夫には請求できません。
主人に対する贈与になりますよ。ご主人の負担額が贈与額です。金額は自動的に決まっているのです。
民法1050条5項
請求しないだけで贈与?
債権が確定しているのに請求しないのは免除したとみなされる可能性があるのです。
夫婦のことですから、うやむやになってしまいそうですが。
特別寄与者の妻が夫の負担分についても相続税の申告をしておかないと免除を疑われます。
免除したことになるのなら、その分は妻の取得財産(みなし遺贈)に入れなくてもいいわけですね。
そうでしょうか。免除は贈与になりますね。その贈与した財産を取得していたことになりませんか。
贈与の原資が免除した夫の負担額ということですか。もらってもいないのにですか?
債権が確定しているのであれば、そういう理屈になると思います。
贈与されたことになる夫はどうなるのですか?
負担額は相続税の取得財産の価額から控除はできると思います。その額が110万円を超えると贈与税が課税されます。
まだまだあります。
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